カリキュラム - 地域の大学連携による国際キャリア開発プログラム

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国際キャリア実習

平成28年度春期国際キャリア実習生の報告・発表内容

1. KURATA PEPPER(カンボジア)

   国際学部 国際社会学科 2年 喜納 はるか

  

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【学んだこと】

東南アジアと一口に言ってもそれぞれの国で性格も違うし、国に限らず人間性は各人個性がある。できる人とできない人と、やる人やらない人はいる。カンボジアで起業する時に難しいことの一つとして、一般的なカンボジア人は、愛社精神が日本人ほど強くないので、自分がより成長できる環境や給料の良い会社にどんどん移動していくため、良い人材がいなくなる可能性がある。文化の違う国で現地の人を雇う際や協会を共同運営する際、分かり合えない部分がそうしても出てくるので、話し合いをもってどう折り合いをつけるかが大切だと感じた。

倉田さんが人材育成に力を入れていることが分かった。そのためにインターンシップ生も受け入れていて、それが日本への還元の一つ。

一番印象に残った言葉は、「モノを売るときにはそれに対するプロにならないといけない。」その言葉通り、倉田さんは博識で、胡椒の生産地だけでなくその途中の地域についても詳しく、カンボジア人よりもカンボジアに詳しい人でした。ただの製品ではなく、付加価値・ストーリーを付けることで、お客さんがお土産としてあげるときにも、そのことを紹介してくれれば、口コミにもなり、胡椒やカンボジアがより広く知られるきっかけになる。

モノを売るときに、目標・手段をその販売物の特徴に合わせて工夫していかなければならない。どうしたらいいのか、現地スタッフ、倉田さんから様々なアドバイスをいただいた。

【将来への影響】

家族旅行や修学旅行でなじみのあった東南アジアと生まれ育った沖縄の距離をもっと縮めたいという国際学部に入学した時の夢を思い出した。大学で教職の授業も取って、教育に関わるのも好きだと思ったので、今後は東南アジア・沖縄・交流・教育をキーワードに置きキャリアを考えてみようと思う。

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2. NGOサルボダヤ運動本部(スリランカ)

   国際学部 国際社会学科 2年 菅原 笑

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【学んだこと】

この実習を通して、内発的発展とは何かという問いに対する明確な答えを見つけることはできなかったが、サルボダヤが最も力を発揮していた時期と現在との比較をすることで今のサルボダヤに何が足りないのかを自分なりに考察することができた。日本語ではない言語を使用して生活することで、海外で働くとはどういうことなのかというイメージを掴むことができた。

また、英語がコミュニケーションの軸ではあったものの、村でのホームステイの際など英語での意思伝達が困難だったため、シンハラ語をいくつか覚えることで現地の方々とより深く交流を図ることができた。自分が外国人という立場になることで初めて気付かされることも多く、スリランカでの生活を通して今まで気付かなかった日本の問題を考えることができたのはこの実習における最大の成果であったと考える。

【将来への影響】

今回の実習で学んだことは本当にたくさんあって、今まで自分の中では当たり前だったことが国や文化が違えば当たり前ではなくなるということに気付くことができた。スリランカでの生活を通して気付く日本の問題もたくさんあって、私は日本の問題についても今まで無関心だったと知った。サルボダヤには私の他にアメリカから一人半年間のボランティアに来ている大学院生がいて、彼と話しているといかに私に知識がないかということを思い知らされた。今回初めて気付いた問題についてもこれから勉強していきたいと強く感じたのはもちろん、私が今興味をもっている分野をもっと追及していきたいと考えた。そのためには今までの勉強の方法を変える必要があり、勉強へのモチベーションを保つためにも積極的に国連大学など外部のイベントに参加しようと思った。将来自分がどのような職業に就きたいのかはまだはっきりしていないが、海外で働くためには英語だけでなく、そこで話されている言語をある程度習得したほうがより深い信頼性を築くことができると感じた。また、当たり前だと思っていたことが実は当たり前でないと気付いたことで、今までの「当たり前」を支えてくれていた人や環境に感謝する気持ちを忘れないようにしようと強く思えた。感謝をする気持ちは世界中どこにいても誰に対しても感謝しすぎということはないと考えるし、小さなことにでも感謝できることは丁寧な姿勢を育むことにも繋がると思うので、これからの日常生活の中でも感謝を忘れないようにしようと強く意識した。

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3. ブリッジエアージャパン(ベトナム)

    国際学部 国際社会学科 2年 尾崎 文香

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【学んだこと】

私がBAJインターンを通して学んだことは、3つある。

第一に、言語の重要性である。日本社会で働いていれば、母語である日本語での会話が大半であり、私たち日本人は何不自由なく仕事が出来る。ベトナムも日本に似たような環境だ。ベトナム語がほとんどで、英語もなかなか通じない。そのため、現地BAJスタッフやベトナムの人々とコミュニケーションを取りたいが、自分で考えや思いを伝えられない。そして、彼らの考えや思いをすぐに汲み取ることが出来ない。言語を翻訳することになれば、時間や労力は倍になる。日本にいては感じられなかった、言語が通じないことによる「もどかしさ」を強く痛感した。開発協力の現場で働くとなれば、現地語が全てと言っても過言ではない。言語は、何にも代え難いコミュニケーションツールだろう。

第二に、専門的知識の必要性である。これは、特にフエ農家直売所に関する業務で実感した。農業の知識がない私は、農家メンバーの方々と専門的内容の会話や、栽培などに関する細かな提案をすることが出来ない。そのため、農家メンバーの方々が期待していただろう世界的に高度な日本の農業技術提供の一役を、私には担えなかった。専門的知識が不足していることで、建設的な提案は難しかったと同時に、自分の無力さを改めて感じた。

第三に、対応力をつけることである。この対応力には「スケジュール」と「環境」の2つの意味がある。まず、「スケジュール」についてだ。仕事では、事前に計画していた日程や実習内容通りにいかないことが多々ある。そのような時に、臨機応変に対応し、他の予定に支障が出ないよう帳尻を合わせて、日程をこなす柔軟性が求められた。しかし、効率性を求めるあまり、無駄な行動をしてしまうこともあった。そのため、冷静に対処することが重要だと思う。そして、「環境」についてだ。私は、ベトナムの生活に「日本」を組み込み過ぎていた。「日本では…」や「日本だったら…」とベトナムを日本の型にはめながら、生活していた。しかし、日本らしさがあるのと同様に、ベトナムにはベトナムらしさがある。それをきちんと理解し、ベトナムの環境に感化されることも大切だと感じた。

【将来への影響】

現地語が全く理解できない環境で、仕事をすることは並大抵のことではないということを痛感した。正直、今の私の能力を考えると、英語がなかなか通じない海外の国で働くことは厳しい。開発協力の現場で「会話」が出来なければ、物事は何も進まず、また現地スタッフの独断が働いてしまう危険性も出てくる。中途半端な語彙力や気持ちで、現場で働いてはならないと思った。そして同時に、将来、開発協力の現場で働きたい、教育分野で子どもたちと関わりたいという気持ちはより一層高まった。だからこそ、言語や専門的知識を今から備えていきたいと思う。特に「教育」に関しては、日本を基準にした先入観を外し、海外の国々の教育を学びたいと考えている。そうすることで、私が海外の教育現場に立つ際、偏りのない教育を行えるのではないかと思う。

今回のインターンを通して、漠然としていたキャリア形成を明確にし、今の自分に必要なものを見つけることが出来たと実感している。

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