カリキュラム - 地域の大学連携による国際キャリア開発プログラム

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カリキュラム

国際キャリア開発特論※平成22年度 終了しました。

開催日程・場所 / 時間割概要 / 講師・講義・分科会 / 全体講義 / レポート提出

問題解決能力を身につける。

合宿セミナーの様子

開催日程・場所

日程:平成23年2月16日(水)~19日(土)3泊4日

場所:栃木県芳賀青年の家  芳賀郡益子町益子4470

移動:宇都宮駅・小山駅から貸切バスを用意します。

受講者

栃木県内外の大学生・青年 60~80名

参加費として10,000円(宿泊費・食費・懇親会費に相当)

受講法

受講方法はこちら>>

時間割概要

<1日目>

08:00-08:20 | 宇都宮駅、小山駅バス受付

08:30    | 宇都宮駅、小山駅バス出発

10:00-10:20 | 現地受付

10:20-11:00 | 開講式、オリエンテーション

11:00-12:00 | アイスブレイク

12:00-13:00 | 昼食

13:00-16:00 | セミナー「国際開発分野でのビジョン実現プロジェクト」(合同会社 適材適所 代表 立山桂司氏 )

16:10-18:00 | トークライブ、グループワーク

18:00-21:00 | 夕食、交流会


<2日目>

07:30-08:30 | 朝食・掃除

08:30-10:00 | セミナー「安全管理とリスクマネジメント」(国際協力機構(JICA)アフリカ部中西部アフリカ第二課長 飯村学氏)

10:10-12:00 | 各講師の講義(A~H)

12:00-14:00 | 昼食・フリートーク

14:00-18:00 | 分科会(前半)

18:00-21:00 | 夕食・交流会


<3日目>

07:00-08:30 | 朝食・掃除

08:30-12:00 | 分科会(後半)

12:00-13:00 | 昼食

13:00-16:00 | 分科会発表準備
 各分科会の発表を基に再び意見交換をし、最終的にまとめます。

16:00-17:30 | 中間発表

17:30-18:30 | 夕食

18:30-20:00 | 分科会発表準備


<4日目>

07:30-08:30 | 朝食・掃除

08:30-11:00 | 全体発表(分科会ごと)

11:10-12:00 | 総括

12:00-13:00 | 昼食

13:00-13:30 | 閉講式

14:00 | 解散


講師・講義・分科会

A:援助と人権保障:米川 正子氏(宇都宮大学 国際学部 特任准教授)

日本政府は政府開発援助(ODA)や国連平和維持活動(PKO)などを通して、援助を必要とする国々に協力をしていますが、その国々の中には独裁国家や市民の人権を無視したものも含まれています。また援助が人道支援や開発のために使われているどころか、ビジネス化している所もあります。我々の税金がそのように使われていいのか、そしてそのような国々に対して日本政府はどう対処すればいいのか、分科会は検証をし提言します。
<参考文献>
(必修文献※全て読むことが難しい場合、1は必須で2~5の中から好きなものを2冊。最低でも要約は確認)
1. ヒューマンライツウォッチ(2010年8月2日)「菅政権は人権外交を優先すべし」
2.外務省(2010年6月)「開かれた国益の増進-世界の人々と共に生き、平和と繁栄をつくるーODA のあり方に関する検討 最終とりまとめ」[PDF]
3. ジャン ジグレール(1999)「世界の半分が飢えるのはなぜ?―ジグレール教授がわが子に語る飢餓の真実 」(合同出版)
4.Moyo, Dambisa (2009) /Dead Aid: //Why Aid Is Not Working and How There Is a Better Way for Africa/, (邦訳書「援助じゃアフリカは発展しな い」東洋経済新報社)
5.服部 正也(2001)「援助する国される国―アフリカが成長するために」(中央公論新社)
(選択文献)
1. ヒューマンライツウォッチ(Oct 19, 2010) ニュースリリース「エチオピア:海外からの援助が弾圧を助長
Development without Freedom :How Aid Underwrites Repression in Ethiopia
2. Hancock, Graham. (1989) /Lords of Poverty/, Camerapix

<プロフィール>南アフリカ・ケープタウン大学院で国際関係修士号取得。UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)職員として、ルワンダ、ケニア、コンゴ民主共和国、ジュネーブ本部で勤務し、JICA(国際協力機構)本部で客員専門員(アフリカの平和構築)を従事。主著に『世界最悪の紛争「コンゴ」』(2010)など。
コンゴとアフリカブログ twitter:@Masako1884 "

B:ミレニアム開発目標とジェンダー:大崎 麻子氏(開発政策・ジェンダー専門家 )

2015年までに貧困削減を目指すミレニアム開発目標 (MDGs)は、国際社会共通の開発フレームワークです。2010年9月に国連本部で開催されたMDGsレビュー・サミットでは、MDG5(妊産婦の健康の改善)が著しく遅れていると報告されました。また、貧困人口の7割が女性であると同時に、女性は社会・経済基盤の支え手でもあります。したがって、MDGs達成のためにはジェンダー平等の視点が欠かせません。MDGsが生まれるに至った経緯、そのベースとなる人間開発という概念を学び、MDGsで掲げられた開発課題をジェンダーの視点から考えます。また、取組み事例を参考にしながら、自分たちが起こせるアクションを計画していきます。
<参考文献>
*必須リーディング (3点)
ミレニアム開発目標(UNDP東京事務所パンフレット)
人間開発 (UNDP東京事務所パンフレット)
The World's Women 2010: Trends and Statistics * Executive Summary部分のみ。
*参考資料
ミレニアム宣言(日本語英語
国連女性差別撤廃条約 (CEDAW)
CEDAW委員会による勧告
男女共同参画第三次基本計画( 基本方針概要

<プロフィール>アメリカ・コロンビア大学院で国際関係修士号を修得。UNDP(国連開発計画)本部開発政策局にて、ジェンダー主流化と女性のエンパワーメント支援に従事。関西学院大学客員教授、Take Action Foundation評議、東京都港区男女平等参画推進会議委員。
関連URL: http://www.asako-osaki.jp/

C:平和学・紛争転換・非暴力介入:奥本 京子氏(大阪女学院大学 国際・英語学部 准教授)

紛争を解決するのに軍事介入する「暴力的解決法」がありますが、それでは、プロセスも結果も持続的な平和とはいえず、大勢の犠牲が生まれてしまいます。平和的手段による紛争転換の手法を用い、身近なところから国際レベルの紛争までさまざまな紛争に非暴力的に「介入」することで解決・転換すること目指しましょう。構造・文化の変革の意味を具体的に検証し、共感、非暴力、創造性を活用することを、身につけませんか。
<参考文献>下記のいずれか
・『ガルトゥング平和学入門』ヨハン・ガルトゥング+藤田明史他、法律文化社、2003年(事前学習としては、特に、第1章と第3章。事後学習としては、第2章他。)
・『あの人と和解する-仲直りの心理学』井上孝代、集英社、2005年
・『平和を創る発想術:紛争から和解へ』京都YWCAほーぽのぽの会、岩波書店(岩波ブックレットNo.603)
http://www.transcendjapan.net
http://www.transcend.org
http://np-japan.org/

<プロフィール>神戸女学院大学院博士後期課程修了。TRANSCENDネットワーク、非暴力平和隊・日本、ACTIONネットワークのメンバーとして、紛争転換、非暴力介入、文学と演劇の活動と研究に励む。主著に『平和学を学ぶ人のために』(共著、2009)や『ガルトゥング平和学入門』(共著・翻訳、2003)など。               
関連URL: http://www.wilmina.ac.jp/ojc/edu/research/FacultyList/o/okumoto_Profile

D:文化と開発援助:豊田 雅朝氏(開発援助分野のコンサルタント)

援助を実施するにあたり、相手の物事の背景、歴史、伝統などの理解が不可欠ですが、開発援助の文脈の中で文化が重視される機会は限られています。開発援助の分野で、文化はどのような位置づけ、役割、関わり、影響力を持つのか、フィリピンなどでの音楽活動の事例などを通して検証します。ひいては日本の文化とその活かし方、日本の開発援助や、参加者自身のアクションを考えていきます。
<参考文献>
ティエリ・ヴェルヘルスト(1994)『文化・開発・NGO―ルーツなくしては人も花も生きられない』 新評論。

<プロフィール>イギリス・ニューキャッスル大学、フィリピン・アジア経営大学大学院で開発分野の修士号を取得。青年海外協力隊にフィリピンの音楽(チェロ)隊員として参加。国際協力銀行(円借款事業案件形成担当)や北海道大学(大学の国際化プロジェクト担当)で従事、約一年の世界放浪などを経験。               

E:外国人観光客増加に向けた戦略策定:中島 洋行氏(作新学院大学 経営学部 准教授)

日本の外国人観光客のうち栃木県を訪れた割合は3.7%であり、これは全47都道府県中13位であります。日光という国際的な観光地を抱えるにも拘わらず低位に甘んじている現状を打破し、栃木県を訪れる外国人を増やすためにどのような戦略を立てばよいのか。分科会では、管理会計や経営学の分野で企業の戦略策定と遂行に役立つツールを活用しながら、課題の解決を目指します。
<参考文献>
・吉川武男(2001)『バランス・スコアカード入門―導入から運用まで―』生産性出版
・山上徹(2010)『観光立国へのアプローチ』成山堂書店
・栃木県の観光ガイドブック(例えば、『るるぶ栃木’11』や『まっぷる』など)

<プロフィール>会計ファイナンスコースで「管理会計論」などを担当。留学生教育に積極的に携わるとともに、学内の観光まちづくり研究会に所属。専門領域は管理会計と原価計算であり、とりわけライフサイクル・コスティングに関する研究で多くの研究成果を残している。

              

F:HIV/エイズと社会的キャンペーン:吉田 智子氏(サンスター広報室)

HIV/エイズは、貧困を抱える途上国や開発の問題だと思われがちですが、日本にもHIVとともに生きる人びとが2万人あまりいます。そのことと向き合うことなしに、世界のHIV/エイズについて考えることはできません。自分たちの文化や社会、グローバルな政治や経済と向き合いながら、HIV/エイズという課題を自分自身が身近に捉え、さらに社会を巻き込んでいくために、どのような方法が可能か を一緒に考えていきましょう。
<参考文献>
■HIVの基礎知識
■HIV陽性者の方や周囲の方の体験談

<プロフィール>ニューヨーク大学院で修士号(公衆衛生・国際保健教育専攻)を取得。国際移民機関(IOM)カンボジア事務所でのインターンシップを経験。日本初のエイズ・ユースフォーラム(2003)の立ち上げなど、若者向けエイズ啓発キャンペーンに関わりつつ、HIV/エイズに関する社会貢献および社内教育活動を提案。
エイズのキャンペーンURL・Twitter: http://jp.sunstar.com/nail2010/index.html http://twitter.com/RedRibbon_nail
掲載記事:http://cobs.jp/interview/senior/innovator/12_1.html http://miyatak.iza.ne.jp/blog/entry/1422237/allcmt/ http://www.tophat.jp/material/a.html "               

G:アート活動を通じた森林保全:水谷 伸吉氏(more trees 事務局長)

日本古来の豊かな資源である森-私達はこの森を活用しないまま、海外からの木材に依存し、他国での森林破壊を続けています。生活に密接に関わる森林問題について、日本、特に都市部に住む人々はどのようにコミットすることができるでしょうか。当分科会では、音楽、アート、スポーツなど文化的活動を通じて、森林問題解決に向けた都市部と地方が繋がるような仕掛けを一緒に提案して行きます。
<参考文献>
http://www.touch-wood.jp/

<プロフィール>慶応義塾大学経済学部を卒業後、㈱クボタで環境プラント部門に従事。インドネシアでの植林団体で、熱帯雨林の再生に取り組む。坂本龍一氏の呼びかけによる森林保全団体「more trees」の立ち上げに伴う。森づくりをベースとしたカーボンオフセットのほか、日本の間伐材利用促進なども手掛ける。
URL: http://www.more-trees.org
Twitter: http://twitter.com/shinkichi_m               

H:相手目線の国際協力へ向けて(国際医療協力と文化人類学):白川 千尋氏(国立民族学博物館 先端人類科学研究部 准教授)

開発途上国では、マラリアなどを始め様々な熱帯病や風土病が貧困問題を深刻化させています。これらの病は地域の文化の中でどのように捉えられ、社会に影響を与えているのか?また、病を解決するための医療協力を実施する場合、どんな視点を持って現地の人々に関わり、何を考慮して協力をすべきか?文化人類学的視点から、途上国の医療問題を理解し、何が出来るのか議論していきます。
<参考文献>
・白川千尋 2005 「国際医療協力における文化人類学の二つの役割」 松園万亀雄・門司和彦・白川千尋編 『人類学と国際保健医療協力』明石書店 pp.61-86
・浜本満 1996 「差異のとらえかた-相対主義と普遍主義」 青木保ほか編 『岩波講座文化人類学第12巻-思想化する周辺世界』 岩波書店 pp.69-96

<プロフィール>総合研究大学院大学文化科学研究科地域文化学専攻で博士(文学)取得。青年海外協力隊員としてヴァヌアツでマラリア対策の活動に従事。WHO短期専門家(サモア・フィジー、フィラリア対策)、JICA短期専門家(ミャンマー、マラリア対策)を経験。専門は文化人類学。
URL:http://www.minpaku.ac.jp/staff/shirakawa/
              

全体講義

国際開発分野でのビジョン実現プロジェクト~ロジカルなビジョンの設定と、ビジョン実現のためのプロポーザルの作り方~:立山 桂司氏(合同会社適材適所 代表社員)

国際分野でのキャリア形成の拠り所として必要不可欠な将来のビジョン。当講義では「ビジョン」の意味、考え方、実現のための方法を学び、自身のビジョンを他の参加者と共有するとともに、ビジョンを実現するための論理的思考や詳細化の手法習得を目指します。他の参加者との共有では、コミュニケーションやプレゼンテーションのあり方を実感し、ビジョン詳細化では社会人として通用する企画・提案力を身に付けます。このビジョンの設定と実現に関する考え方は、キャリアに関することだけではなく、組織のビジョン、課題解決のビジョン、社会のビジョンの設定につながっていくものです。

<プロフィール>大学卒業後、開発コンサルティング企業に就職。2002年、人間・社会開発系のコンサルティングファームのジェネラルマネージャーとして、プロジェクトの形成・推進・運営とともに若手コンサルタントの採用と人材育成、若手人材ネットワークの拡大に貢献。2006年から立命館大学キャリアセンター・キャリアオフィスで国際人材輩出のためのプログラムの専門職員として勤務し、就職対策アドバンスプログラムの企画・立案・実施・評価にも携わった。2007年には、国際開発と人材育成の理想実現のために自らコンサルティングパートナーシップを設立し、代表を務めている。
URL:就活テクニックABC!就活にテクニックはいらない(書籍執筆準備のため更新保留中)

安全管理とリスクマネジメント:飯村 学氏(国際協力機構(JICA)アフリカ部中西部アフリカ第二課長)

途上国は危ない?・・・安全をコントロール可能なものにすれば、過剰に恐れる必要はありません。講義では、アフリカの実例をもとに、治安悪化の政治的経済的背景、情報分析に基づく安全管理について考えていきます。

<プロフィール>防衛大学校卒。元航空自衛官(ミサイル部隊)。内閣府国際平和協力本部事務 局、JICAセネガル事務所勤務を経て、2007年にJICAコンゴ民主共和国駐在員事務所初代所長として、事務所設置。セネガル在任中は、モーリタニア・クーデタ-対応、ギニア騒乱時の関係者退避、コートジボワール危機後の事務所撤退オペレーションなどの業務を担当。

分科会

講師の分野別に9分科会を設定。

分科会Ⅰ:各講師が属している機関・企業・団体で求められる資質・能力、その仕事のおもしろさやメリット・デミリットを学ぶ

分科会Ⅱ:各講師が属している機関・企業・団体が直面している課題について話し、それをケース・スタディやシムレーションを行いながら学ぶ

レポートの提出について

宇都宮大学、作新学院大学、白鴎大学で履修登録をしている学生はレポートの提出が必要となります。

担当教員に提出期限内にメールで提出してください。

提出期限:平成23年2月25日(金)17時まで

様式ダウンロード:2010report[word]

<提出先>
宇都宮大学学生:国際学部 米川正子教員 E-Mail:yonekawa@cc.utsunomiya-u.ac.jp
作新学院大学学生:経営学部 大野邦雄教員 E-Mail:kokusai@sakushin-u.ac.jp
白鴎大学学生:教育学部 眞貝沙羅教員 E-Mail:shinkai@fc.hakuoh.ac.jp