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教員インタビュー

研究っておもしろい

 ところで、心理学の実験というと、どんなことをするのか不思議に思う人も多いと思います。私の場合は、表情の写真やビデオを見てもらい、どんな感情を表していると思うかを判断してもらったり、何段階かで強さを評価してもらったりします。実験といういい方は少し大げさかもしれませんね。

      

 私は表情と感情を専門にしているので、感情をどのように表すかや、表し方についての考え方が文化によってどう違うのかを調べたりもしています。研究室には、感情の表し方について、日本と韓国、日本と中国、日本とロシアを比較して論文を書いた学生がいます。また、国内の地域で、宇都宮と沖縄を比較した学生もいました。なかなか予想したような結果になりませんが、どうして思うような結果にならないのかを考えることも含めて、学生たちとわくわくしながら研究しています。

 研究については、学際的なものに力を入れたい。自分の専門分野に留まっていたのではうまく説明したり、分析したりできないこともあります。なぜ人間がこのように行動するのかを説明したいのなら、専門の心理学だけでなく、いろいろな分野をうまく隔合するような形で、交流しながら研究したら、これまでにないおもしろい成果が出てくると考えています。最近、アメリカの研究者が書いたスマイルをテーマにした本を翻訳しましたが、表情の1つであるスマイルは、まさに、人間の心理から、発達、教育、ビジネス、政治、文化、性、病気、文学、生物学など、ありとあらゆる分野にまたがる問題と関係しています。


学会をのぞいてみよう

 5月末から6月にかけて、私が所属している日本感情心理学会の年次大会が宇都宮大学で開催されます。学会というのは、同じ専門分野の学者や研究者が、自分の研究内容や成果を発表したり、研究上の協力や連絡、意見交換をしたりするための組織です。一つの分野の専門家が集まると深い話ができるのですが、どうしても視野が狭くなりがちです。そこで、今回は、「社会的共生と感情」という大きなテーマを掲げて、個人のレベルのいじめや偏見から、集団間紛争にわたるテーマを設定して、専門の違う研究者が集まって学際的に議論をすることにしました。

 学会は、一般に公開することを考えていない場合もあるのですが、この大会は学生料金を格安に設定しています。せっかくの機会ですから、ぜひ、シンポジウムや講演だけでものぞいてみてください。

   

受験生の皆さんへ

 宇都宮大学国際学部は、いろいろな分野の専門家が集まっていて、居ながらにして様々な考え方に直に接することができるのが大きな特徴ですし、ここで学ぶことのメリットだと思います。国際学部というと、まずは外国をイメージするかもしれませんが、日本語の専門家、日本の文化とか地域社会を専門にしている教員もいます。日本にいても、世界のどこにいても、今では外国とのかかわりを考えないではすみません。日本や、日本の地域を含む世界中の様々な地域とそこで生じている問題や課題が私たちの研究対象になります。そして、そのような様々な地域の社会や文化、言語について、またそういった地域と地域の関係を調整する法や政治、経済などのシステム、制度、哲学、思想などについて学ぶことができるのです。


 
 ただし、何をどのように学ぶのか決めるのは、皆さん自身です。受験生の皆さんには、ぜひ、自分で考えることを大切にして欲しいですね。近年は、社会が効率を優先するあまり(皆さんの責任ではありませんが)、皆さん自身が考え、選択する機会があまりにも少なくなっているように思います。勉強も大学を選ぶのもそうですし、将来について考えるときもそうです。与えられるものが多すぎて、自分で考える機会が減ってしまった。

 用意され、与えられたものだけではなく、自分から積極的に情報を得るよう意識して欲しいと思います。そうして手に入れた情報を活用して、自分で判断してみてください。たとえば、今では多くの大学でHPを開設していて、そこにどんな教員がいて、どんな講義が開講されているのかを調べることができます。教員の名前から、著書や論文を調べることもできますし、そうして調べた情報を自分なりにまとめて、進路判断の材料にすることもできます。まずは宇都宮大学国際学部のHPから始めてみてはいかがでしょう。(あえてリンクは貼りません。自分でいろいろ調べてみてください。)

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取材協力:中村 真 教員プロフィール

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