カリキュラム - 地域の大学連携による国際キャリア開発プログラム

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国際キャリア実習

平成27年度春期国際キャリア実習生の報告・発表内容

1. KURATA PEPPER(カンボジア)

   国際学部 国際社会学科 1年 狩野 百香

  

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【学んだこと】

私が学んだことは5つある。

まず1つ目に、自分だからこそできることを考えることである。業務はスティッカー貼付やラベルの切り取りなどであり、慣れてくると作業に感じていた。しかしそのように慣れてきたときこそ、自分は何の為にここに来ているのかという目標を意識することで、その業務を自分の視点から俯瞰し、何か自分だからこそできることはないかを探していた。そうすることで自分の役割を再認識し、業務に対する考えも深めることができる。今後企業で働く際や日常生活の中でも非常に大切なことを学んだ。

2つ目に、現地の人の胡椒へのこだわりである。例えば、スティッカーをパッケージに貼る際には少しでもその位置がずれていると張り直しになる。そして胡椒の選別作業では一粒ずつ指で押して中身の確認を行い、目視で色や大きさの確認をする。この作業を3度行うことで粒が厳選され、より高品質な胡椒が消費者の元に届く。私が胡椒の選別作業をした際にも、最後には現地のスタッフがしっかりと選別されているか確認を行う。このように販売・選別スタッフは商品に対してのこだわりがとても強く、仕事に対して熱心であると感じた。カンボジア人は仕事に対して熱心ではないと思っていたが、それはカンボジア人の一面であり、また一生懸命に働くのも一面であるという一面の物事を全面的に捉えない視点を学ぶことができた。

3つ目に、最後まで責任を持つことである。実習期間中にレシピの提案やKURATA PEPPER の情報インターネットへ掲載する提案をしたが、自分から提案をしてそこで話を終わらせていた。しかし、自分から提案したものは相手に実現してもらうためにも、話し合いをした後に相手の意見を踏まえて自分でも提案を練り直し、再び相手と話し合い、より具体的なものにしていく必要があると学んだ。そしてより実現させるためには、実際にレシピを作ってみる等、形まで提案するべきだと思った。

4つ目に、販売の難しさである。実際にレストランに販売に行った際には、初めにどう声をかければ興味を示してくれるのか、胡椒による味の違いをどう説明すれば理解してくれるのかという点が非常に難しかった。特に日本で胡椒は安価な値段でどれも変わらないという印象が強い分、それをどうしたら高くても美味しそうと思ってもらえるかという点を説明することが困難であった。そして説明だけでなく対応する姿勢もとても重要であると気づくことができ、同時に対応が上手いからだけでなく、商品のことも理解した上で買って頂くための兼ね合いが難しいと思った。

5つ目に、言語の上に知識が必要であるということである。ある日カンボジアで働いている社会人の方が「言語だけできてもビジネスは上手くいかない。言語はツールでしかない。」とおっしゃっていた。私は海外で働きたいという夢のために、言語の習得に必死になっていたが、日本で仕事をする際に知識や経験などが必要であるように、海外で仕事をする際にも必要であることに気づくことができた。また、それらを習得するために、大学で勉強しているということをも再認識することができ、常にこの当事者意識を持って生活していきたいと思う。

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2. ラオスのこども(ラオス)

   国際学部 国際社会学科 1年 原一貴

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【学んだこと】

全体として、今回のインターンによって学ぶことができた点は多くあった。

自分の中で、とても大事だと感じさせられた能力は、観察力である。仕事がいつも提示されるわけでなく、自分から見つけなければいけない時が多々あった。そのとき自分はどうしてよいのかわからなくなってしまうことが多かった。しかし、この時に、他のスタッフの方が普段どのような仕事をしていて、その中に自分のできそうなものがあることを見つけていれば、何をしたらいいのかわかるはずである。また、言語の壁で仕事のやり方がよく分からない時、その仕事をしている方を観察することで、方法を理解しなければならない。これは、決して、海外で活動するNGOだけでなく、すべての物事に共通する大切なことである。

そして、NGOという仕事として人を支援するということがどういうことなのか少し理解できた。とくに教育という分野はその成果がすぐには目に見えないものである。だからこそ、継続して長いスパンで物事を考えなければならない。そして、多くの違いという困難も乗り越えなければならない。つまり、海外のNGOで働くことに求められるものは、まず忍耐力ではないだろうか。それがなければどのようなプロジェクトも成功する前に、現地の人とのすれ違いなどが起こると思われる。

その忍耐力という基本の上に、やはり専門知識が必要であると感じた。なにも知らない自分は、プロジェクトの現場に行ってなにかできるわけもなく、力のなさを強く感じた。どうすれば、問題を解決でき、その方法を現地の人々に理解してもらえるのか。その方法を含めて、「開発」に関する知識がなければ、現地に行っても何もできないのだと強く感じた。

これからの大学生活では、より知識の積み上げに力を注がねばならないと感じている。今回のインターンによって、将来NGOに就職するかどうかということまでは決めることができないが、どのような仕事においても専門的な知識が要求されるのだろうと思う。大学在籍中に多くの知識をためる必要性を感じている。

また、バイトなどの場面では、観察力を意識し、仕事を「盗む」ことをやっていきたいと考える。それによって観察力を伸ばせるだろう。

今回のインターンの経験を、今後の生活にどのように還元していくか、日々考えていこうと思う。

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3. NGOサルボダヤ運動本部(スリランカ)

    国際学部 国際社会学科 2年 T.T.

【学んだこと】

今回のインターンシップでは、沢山の人と話し、自分のこれからのキャリアを考えてのインターンシップにすることが目標であった。その目標の通り、とにかくサルボダヤ職員の人のみならず、現地で暮らしている人、スリランカで働いている日本人等、多くの人とお話しをし、彼らの人生経験等を聞くことにより、多くのものを自分の中に吸収することが出来た。その中でも重要だと感じたのが二つある。

まず、沢山のところにアンテナを立てて行動することの重要性である。これはJICAに勤務されているスタッフの方がおっしゃっていたことであるが、今回のインターンシップをする上で大いに感じた。

例えば、現地の人がシンハラ語でコミュニケーションをとっている時に、何かしらの動作をした時に、何をしたのかを感じ、理解したそのタイミングこそが、彼らの文化を理解したタイミングである。私はスタッフの方のお話しを聞くまで、スリランカ人同士でシンハラ語を話していることが分からないため、ただただ待っているだけ、話は分からないけど聞いているだけという時間を過ごしていた。しかし、しっかりとすべてのことにアンテナを立てながら生活するようにすると、今まで気づけなかったことに目がつくように、シンハラ語を多少ながらも勉強しようと思えた。これは海外にいる時だけに使えるものではなく、日本にいても使うことが可能なことであると考える。またすべてのことにアンテナを立て生活していると、とても楽しく沢山のことを学ぼうと意欲的になっている自分に気付けた。

二つ目が、語学の重要性ある。私は今まで海外へ何度か行ったことがあり、その状況の時は、英語を使ってのコミュニケーションをとることを意識してきていた為、最低限のコミュニケーションは大丈夫であろう、という自信があった。しかしここはNGO。コミュニケーションが取れても、業務内容や多少難しい会話もしなければならない。そのような環境の中で、自分の中には言いたいことがあるが、うまく伝えることが出来ないことや、自分の英語の発音が通じないといったことが多々あった。英語はコミュニケーションを取れれば大丈夫であり、まずは文法等を考えなくても大丈夫だと考えていた。しかし、今回のインターンシップでしっかりとした英語を話してコミュニケーションをとることの必要性を痛感した。

これら二つの学んだことは日本に帰ってからも重要なことであり、しっかり改善していかなければならないことである。私はこれから三年生になるところであり、まだ大学生活は幸いにも半分残っている。サルボダヤでの約3週間のインターンシップで沢山のことにアンテナを立てることの重要性やしっかりとした英語力の必要性を学ぶという、大きな収穫を、これからの将来のキャリアに生かしていきたい。

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4. 認定NPO法人ブリッジエーシアジャパン(ベトナム)

   国際学部 国際文化学科 3年 栗原 万由香

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【学んだこと】

フエでの農家訪問では、栽培日誌の確認や農地の土質の調査を主に行ったが、その中で東京スタッフの方の農業に関する知識・経験がとても活きており、それが信頼を生んでいた。お話を聞く中で、ベトナムの農業について、直売所の運営について知ることができた。アンケート調査や、肥料作り・農業セミナーという毎日の活動を通して、農家の方とはとても仲良くなることができたと思う。

予定にはなかったが、現地スタッフに1人で同行して、小学校での環境活動に参加した。そこで、BAJの環境活動がどのようなものか知ることができたが、日本とベトナムの教育のあり方の違いをとても感じる機会であった。日本には今はないが、先生の言うことが絶対であり、棒で叩く等力で生徒を従わせるということ、生徒の制服を見れば共産党であることや優秀な生徒であることがわかるようになっていること等が衝撃的だった。

活動外でも、食事の際に、現地スタッフの方からベトナムの農業・教育・若者・トイレ事情について、日本人スタッフの方からBAJのことや将来ついて、この仕事に就くのに必要なこと等、多くの話を聞くことが出来、それらもとても大きな収穫であった。

スタッフの方のお誘いで、フエの日本人会にも参加させて頂き、様々な事情・方法で海外で働く方々の話を聞き、今後自分がどうして行くべきか、理想と現実とをきちんと見極め考える事が出来た。

自分がもしこのような職業をすることを将来選ぶのならば、自分にはまだまだ足りないものが沢山あるということに気づかされ、今の自分を見つめ直すことが出来る良い機会となった。

仕事をするための英語の能力も足りず、専門的な知識も、仕事経験もないということを、BAJスタッフの仕事ぶりを見て、お話を聞いたりする中で思い知ることが出来た。また、東京研修で計画書を立てる中で、今までと「キャリア」に対する考え方が変わり、スタッフの方がとても熱心に向き合ってくれることで、自分の将来を真剣に考える事が出来たと思う。

ベトナムでの活動で学んだことも多くあるが、自分の将来のことについては、日本人から聞くことができたお話はとても影響のあるものだった。